7月4日 大原口〜守門岳〜保久礼
7月15日に行われる、入広瀬中学校の校内登山の下見に依頼され登山口へ向かった。
昨日のどしゃ降りの雨の中に続いて2日連続の守門岳である。
中学校の小黒先生と安達先生。役場の職員の佐藤さん。私の4人で出発。
出発時間は午前9時を過ぎていたので、とにかく猛烈に暑い。
日差しがびりびりと項に照りつける。
エデシ尾根に取っ付いて、休む場所などを検討する。
尾根筋なので、休む場所がなかなか難しいだろうと話す。
久々の山歩きとみえて、小黒先生は少し遅れる。
さすがに若い、安達先生は頑丈な体でぐいぐい私達の後を付いて来る。
途中途中で色々なケースが考えられると、話をしながらの登山であったので、山頂までは3時間30分ほど要した。
全校生徒が全員山頂まで至る為には、プラス30分余分に見る必要があると結論付ける。
山頂では5人〜6人のパーティーの皆さんが宴会をやっていた。
さすがの暑いので、上半身裸になっている人も居る。
それでも、ウイスキーを飲んだりして、なかなか強そうな面々だ。
我々が山頂に着いて15分ほどしてから、ようやく小黒先生が到着した。
「先生方の方が、バテて登れないかもしれないなあ〜」と、小黒先生は座り込む。
とりあえず、昼食を摂る事にした。
佐藤さんと私はコンロを持参したので、それぞれにラーメンを煮始める。
採って来たアザミを具にして食べる。
佐藤さんは安達先生にラーメンをご馳走している。
「こんな美味い食い物を食ったことがない!」と安達先生は大感激していた。
小黒先生は、携帯電話と衛星電話のテストをはじめる。
携帯電話は今ひとつ確実性がないが、衛星電話は問題ないようである。
先生方は大分疲れたらしくしばらくゆっくり休むことにした。
私と佐藤さんは、地図を取り出し、うっすらと見える山の同定などを少しやってみる。
今まで解からなかった山が大分わかってきた。
1時間ほど山頂でゆっくりした後は、一路大岳に向かうことになる。
はるか向こうに見える大岳の登り返しを見て「あれを見たら、生徒達はマジ〜!とか言うんだろうなあ!」と安達先生。
確かに、ここまでやっと辿り着いたと思えば、さらに向こうに山が見えるわけであり、精神的な負担はかなリあるものと推定される。
心配なのは、むしろ、そういう精神的な負担から、油断しての事故などが考えられる。
下りになるべく転倒させぬよう、十分配慮する必要がある。
軽い転倒からでも、重大な事故に結びつくことがまま有るからである。
途中で色々確認事項等を行い、大岳へは山頂から1時間30分ほどで到着。
大岳へは15時にようやく到着したが、未だ日はびりびりと照っている。
大岳山頂でしばらく休んでいると、登山者でない格好の中年男性が現れた。
ヘルメットを被り、履物はゴムの半長、リュックは登山用だがアウトドアショップで買ったものではない。
さらに、半長の少し上のズボンは落ちてこないように、紐でくくられている。
まさに、私の言う合理的且つ究極のスタイルだ。
聞けば、国有林の監視員をやっているという。
近頃、インターネットなどで花を見に来る人が増えている・・という。
勿論、見に来る人の中には、私のホームページを見てやってくる人も居たかもしれない。
ただ、盗掘も有ったという。
これには、さすがに愕然と来た。
どこまで情報を流せばいいのか!?
既に流してしまったものはどうしようもないにせよ、インターネットを通じて情報を流しすぎたのかと猛省しなければならないし、悪用している人が居ると言う事実があるのであれば、本当に悲しいことだ。
この監視員の方は、おそらくお勤めでないにしろ、農業などをやっておられる方であろう。
農業の合間を縫って、無償で週2日間ほど大岳界隈を巡回されているのだそうだ。
そういう方々の為にも、常識を逸した行為だけは厳に慎んでもらいたいと思うし、自分自身も安易な情報提供は慎まねばならない。
心の中では、もやもやした気持が納まらないまま、下山となった。
先生方はかなリ疲労困ぱいしたようであった。
私個人的には、暑いだけであり、身体的疲労は殆んどなかった。