3月1日 エコミュージアム主催スノーシュー講座・・・中峯
本日のスノーシュー講座は午前の部と午後の部があり、私1名が午前の部を担当し、
ベテランの方々が午後の部の団体様を担当する事になっていた。
午前の部は、2名の参加であった。
柏崎から参加の女性の方と、茨城県から転勤し、長岡市に在住している男性1名の計2名であった。
今シーズン、中峯地区に行っていなかったので、今日はそこに行ってみることにした。
中峰の体育館に行く車道入り口で車を止め、そこから歩き出した。
車道は、入広瀬中学校のノルディックスキー部の練習コースとなっており、
何人かの部員達が懸命にストライドで滑走している。
中峯体育館を過ぎると、丁度良い丘のような藪山となり、色んな樹木達が生えている。
マルバマンサクの花が今にも咲きそうな感じで黄色みを帯び始めている。
何気なく、マンサクの語源を「まず咲く」などと言ってみる。
知っている人は知っているが、今回参加の方々は意外な答えに感慨深げだ。
他にも、当地での「豊年満作」にまつわる、神木としての使い道や祭り太鼓のバチに用いるとか・・話す。
しばらく行くと、大部前に植林された「キハダ」の木がウサギの食害にやられているのを発見。
見事にかじられていて、何か、逆に食料に有り付いたんだな・・と言う安心にも似た感覚がある。
細い小枝は、鉈で切られたようにサイの切り口となっている。
このすっぱりと切られている特長はカモシカではなく、ウサギであると説明。
しかし、昨年見事にかじられている「キハダ」の中には、かなり枯れ始めているものもある。
かなり再生能力は針葉樹などに較べると圧倒的に早いようである。
「キハダ」の丘を過ぎると、近くにニホンカモシカの走った足跡が見られた。
およそ、その足跡を目で辿っていくと、300mほど向こうのブナの木の袂に黒っぽい塊がある。
幸いにしてザックの中に双眼鏡を積んでいたので、さっそく出して確認する。
案の定ニホンカモシカが居た。
参加のお二人に、まずは肉眼で確認して頂き、次に双眼鏡を手渡し確認して頂く。
特にその他目立ったものとして、コナラの木が沢山枯れていたと言う事である。
今、話題になっている虫害なのだろうか、興味は尽きない。
孔が出来たものが、一定の期間掛けて修復されている痕も見られるが、全体として健康なコナラは少ない気がする。
一部ではそういった虫害を誘発する原因として、酸性雨や酸性雪の影響で土中の菌根菌が死滅し、
コナラ達は土中から栄養を摂取する事が出来ず、結果、彼らの樹勢が弱まり、
虫達が蔓延るという図式が一般には考えられているようだ。
しかし、自然の仕組みと言うものは、まだまだ解らない事が沢山有りすぎて、
偉い学者さんでも解らない事が沢山存在するようだ。
それだけ自然界には、面白くて不思議がいっぱい有り、その分色んな可能性に満ちている世界なのだ。
約2時間半ほど歩くと、平らな所に着き、そこが引き帰し地点となる。
そこから守門岳方面を見ると、藤平山が正面に見え、その横には田小屋尾根の雪庇がせり出しているが確認できる。
長岡市から参加の男性から守門岳の山頂はどれかと聞かれる。
見る位置が低すぎて、ここからは丁度陰に隠れてしまって見えない。
ただ、大原登山道は確認でき、見晴台もみる事が出来た。
下りは別の尾根から下り、雪が締まっているので何回か転んだりしながらの下りとなった。
中峰の体育館が見え始めた頃、廃田のような地形が現われた。
枯れたヨシ一面に覆いつくし、その傍らにフキノトウが顔を覗かせていた。
中峰のグラウンドに到着すると、ノルディック部員の姿はなく、引きあげたようであった。
本日参加された2名の方々は、共にスノーシューの面白さを満喫され、「楽しかった」といって頂いた。