6月16日 浅草岳

浅草岳木道の周辺のロープ取り付け作業を本日行う事になった。
私を含め、民宿旅館関係者3名と、役場職員1名で行った。
行きは、桜曽根から歩こうと向かった。
途中の沢には、未だ少し雪が残り、そこだけ車が行けない。
また、そこから先も大木が道路を遮断しており、1人2人では動かせない。
天気はさほど悪くなく、守門岳や黒姫が所々雪渓を蓄え美しい。
嘉平与のボッチの手前のピークからは、サラサドウダンやベニサラサドウダン、ウラジロヨウラクが美しい。
良く見ると、ガクウラジロヨウラクもあるようだ。
定番だが、マイヅルソウ・ゴゼンタチバナ・ミツバオウレンもある。
アカモノの花が咲き始めていた。
嘉平与のボッチのピークを下り始めると、ヒメサユリの蕾が見られ、
今週から来週にかけては結構花を見れると思われた。
ムジナ沢源頭部付近から作業を始める。
昨年まで取り付けられていた、曲がったイボ竹を除去し、
今年の残雪期にヘリコプターで上げた異型鉄筋をハンマーで打ち始める。
虎ロープで巻きつけ、ネズモチ平登山道のジャンクションに向かう。
前岳取っ付き部分からジャンクション付近には、未だ雪渓が十分有り、なるべく山側を通過する事が望ましい。
 ジャンクション付近では、昨年木道工事の職人が使用したと思われる工事用の角材やら、
ソフトハンマー、ハンマーが散乱していた。
軽くそれらを片付ける。
そこに新しく杭を打ち、ロープを設置する。
今度は、山頂に行き、予め上げてあったイボ竹を池糖付近まで降ろし、
その周辺のロープ取り付け作業を開始する。
山頂直下の草原では、もう少しでヒメサユリが開花するような感じであった。
 作業を終了させ、一同がネズモチ平登山道を下り、邪魔な木を伐採しながら下った。
午前9時から登り始め、午後4時にネズモチ平に到着した。
 植生的に気になった事は、ネズモチ平の斜面側には、大木にブナの木が有るが、
かなり葉が縮れていた。
最近の長い高温の日が続いたせいであろうと考える。
根から吸い上げる水分と、葉っぱの表面からの蒸散が不釣合いになったものと考えた。
それだけ、暑い日が続いたという事・・つまり、異常気象なのだと思った。
これは、即ち、樹が異常でもなく、気候が異常でもなく、全ての森羅万象には異常はなく、
異常があるとすれば、私達人間なのだ・・ということ、それが解かった日でも有った。
 それと、確かにヒメサユリは美しかったが、くっきりとした地味なツマトリソウ、ワタスゲ、など清楚な趣に心を奪われた。

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