2月27日 須原スキー場山(550m)
震災復興イベントとして、数多くの行事が須原スキー場で、昨日、今日と行われていた。
初日は、現役または元デモンストレーターの無料指導や、アマチュアバンドの演奏もあった様である。
本日もイベントとしては、プロボーダーのジャンプや、私達担当の須原スキー場頂上までのスノーシュートレッキングが予定されていた。
参加者は、約20名ほどで、体力に自信のない方は下での散策となった。
私は、チーフのSさんに懇願し、山頂まで行きたい旨伝えてあり、山頂まで行く事になった。
センターハウスが標高200m、山頂550m。標高差350m。
普通の山道であれば、およそ1時間強といった所であろう。
そもそも、なぜスキー場のてっぺんまで、スノーシューで歩くのか?という事である。
忘れもしない、10月23日・・中越地震の日である。
例外なく、須原スキー場も大揺れし、結果としてクワットリフトの支柱が動いたそうである。
震災前の状況に戻るためには、数億掛かると聞いた。
おのずと、須原スキー場は一番下部のロマンスリフトのみの営業を強いられたのである。
昨晩は、松明滑降の為、上の方までピステン(圧雪車)が入ったらしい。
本来スノーシューは深雪歩きのための道具であるので、少し残念であるが、山頂踏破の為には仕方ないと割り切る。
もっとも、標高差350mでも、まるっきり深雪だとすれば、倍、あるいは三倍の時間は必要となる。
よって、これで良しとしなければならない。
各レンジャーの皆さんの説明の後、私が先頭で歩く事になり歩き始める。
参加の皆様は大分体力に自信があるのか、ぐいぐい後ろに気配を感じる。
ロマンスリフトの降り場を過ぎ、馬の背に近い辺りで第1回目の休憩をとる。
最初はやはり、参加者の方々はエンジンが掛からないのか、疲れた様子で休憩をしている。
須原で自然教室や農村体験ボランティアを行っているBさんから、チョコレートを頂く。
甘い食べ物は、なにより心をほんのり甘くさせてくれ、一種アイスブレーキングとなるのであろうか。
皆、一時饒舌になるひとときでもある。
10分ほどの休憩後再び出発。
須原スキー学校の校長志田氏(駒の小屋管理人でもある)も参加しており、志田氏にどこの支柱がイカレテいるのか・と尋ねる。
馬の背のリフトの支柱が、左に傾斜している、と言う。
まさしく、ワイヤロープは外れ支柱は傾斜していた。
馬の背を過ぎると、須原スキー場で一番急斜面となる。
そこを登りきり、アドベンチャーコースとの分岐の比較的平らな部分となり、そこで2回目の休憩とする。
そこから、リフトの終点、すなわち山頂も見える。
天候も、結構悪天候になってきており、参加者は最初の休憩より体が慣れてきたようである。
一息つく程度で、直ぐに出発し、反射板を目指す。
反射板で軽く息を整え、後は緩斜面を山頂目掛けて歩くのみ。
センターハウスから1時間と15分。ほぼ予定通り・・いや、予定よりも随分と早かった。
圧雪車が入ってくれたお陰であろう。
暖房は無しであったが、星の家で参加者の皆様から美味しい御馳走を頂いたりして楽しく過ごすことが出来た。
帰りは、アドベンチャーコースを下った。
須原スキー場は、魚沼市屈指のスキー場である。
旧守門村の方々には、熱がある。
この復興イベント、何もかもすれた自分の心をも揺れ動かすパワーが感じられた。