2月15日狩猟
猟期最後の日である。
生憎の霧雨とガスでコンディションはよくない。
握り飯を作ってもらい出発。
旧入広瀬の中峰スキー場跡からカンジキを付け、歩き始める。
雪は膝下までであるが、湿雪で重い。
厚着をしている上から腹に弾帯を捲いているので、暑く苦しい。
一汗かき、着るものを脱いで仕切り直しをする。
いつもの水が流れる廃田でシギが飛び立つのであるが、今年は全く雪が多く廃田すら出て居ない。
年により沢をやっと渡れる年もあるのだが、今年は危険なところは少ない。
尾根に上がり早速ウサギを発見、捕獲。
内臓処理を終え、再び尾根に戻る。
ブナの木に緑色の物体がある。
ウスタビガの繭だ。
白と木立の色だけの色合いの中でウスタビガの緑は目立つ。
マヒワの群れがうねるように冬を泳ぐ。
リスが動き、ドキッとする。
何かが動くととっさに反応してしまう。
ヤマガラ、コゲラ・・やはり別の色合いがあると目立つ、色めき立つ。
尾根筋にはアズキナシの干からびた実が良く見られる。
食べてみると味気も全くない。
今年の極寒で、全て凍り乾燥しつくしてしまったのであろう。
ミズナラの樹が多いのだが、健康な樹は少ない。
土壌の悪化で菌類の生息が危ぶまれているのか、樹勢そのものが弱いようだ。
その中でもやはり樹勢に関わる原因からか、樹の癌と言われる瘤が夥しいミズナラを確認する。
ウサギは2月になると繁殖期を向かえる。
年数回出産するので、今だけが繁殖期と言う事ではないようだ。
交尾までの間なのか、出産までなのか解らないがしばらくは行動を共にする。
二つの足跡を発見。
並んだ足跡は近くに居ることが多い。
銃を構え歩き始めると、柴の中から飛び出した。
射程圏内なので、一の矢二の矢を打つ。
落ちないので回りこむと、まだ遠くには行っていなくなんとか捕獲。
内臓処理し、昼飯とする。
デジカメを持って来たのだが、ガスの為良い被写体がない。
2日前の誕生日記念にとカメラに収まる。
一応目標の二羽には達したが、まだ居るようだ。
その後、2時間ほど追い回したが携帯電話が鳴り、すっかり猟欲は失せてしまった。
夕方長岡まで用事に行かなければならないので、少し早いが2時半に車に着いた。