6月24日 大穴沢線から守門岳

守門岳には、60回近く登っているが、このコースだけが未踏であった。
朝一番の用がなくなったので、思い切って宿題を済ませることにした。
この辺は、5〜6年ほど前に、山菜を採りに来た所でもあり、場所は心得ていた。
あれから、5〜6年経ったが、大分道は良くなり、登山口も素晴らしく整備されている。
 30分ほど歩くと、石打分岐・・と有る。
何が分岐なのか解からないが、朽ちた看板には「沢登りコース」と書かれてある。
およそ、分岐・・と呼ばれる道・・などは存在しないようだ。
とりあえず、そこを過ぎ、進むと、なにやら分岐道があった。
左手に山道があり、随分と綺麗に刈払いされてある。
真っ直ぐの道は、いきなり未整備道のような感じに思えてしまうほどだ。
方向が、違うような気もするが、とにかく登って見る事にする。登り始めると、コナラがかなリ枯れているようだ。
どうやら数年前から話題になっている、センチュウによる虫害らしい。
でも、大分復活して、葉っぱを出している木もある。
もしかしたら、コナラなど、この森に従来存在していなかったものかもしれない・・・。
だから、自然の摂理を元に戻そうと、妙な虫がついた・・・などと、夢みたいなことを考えながら登る。
登りながら、「鵺の正体」と呼ばれる、トラツグミの妖艶な鳴き声が響き渡る。
 尾根筋に到着すると、なにやら、建物のようなものが有る。
雨量観測所だ!・・勿論、行き止まりだ。
やっぱりな!毒づいたが、仕方ない。
結局、30分、無用な山歩きをしてしまったようだ。
その分を取り返そうと、歩を早めるが、標高は殆んど稼げない沢筋歩きが続く。
 登山口から、道を間違えた時間も入れて、1時間ほど歩くと、ようやく登りらしい感じとなる。
造林地交じりの緩登が続く。
1時間半歩いて、「大岳まで160分」の看板がある。
しばらく行くと、「1本ブナまで0.6km」と有る。
登山口から1時間50分で、ようやく「1本ブナ」の地点に着いた。
ただし、「1本ブナ」の地点に、いともあっさりと大岳まで120分・・と書かれた看板がある。
 軽く、食料を胃袋に詰め込み、出発。
造林地の中をひたすら、だらだらと緩い登りが、果てしなく続く。
おまけに、下界は全く見えず、ひたすら下を向いて歩くのみだ。
 登山口を出発して、2時間40分経過し、ようやくスギの造林がなくなってきた。
ほんの少しだが、見晴らしの良い場所のようだ・・だが、ガスで見えない。
登山口から3時間30分、ようやく、中津又岳に到着した.この時点で、大岳までで止めておこうか、或いは、守門岳山頂まで行こうか悩みながら、取り合えず、大岳に向かった。
大岳まで行くと、やはりそこから先のヒメサユリやゼンテイカの咲き具合が気になってきた。
せっかくここまで来たのだからと、守門岳まで足を伸ばすことに決めた。
網張りにかけて、ゼンテイカが咲き始めている。
勿論、ヒメも盛りだ。毎度おなじみの、大岳から守門岳までの縦走路を歩いていると、妙な気持ちになってくる。
「俺は、一体何をやっているんだろう?」・・・と。
同じ山を何回も何回も、・・・気分的に少し鬱が入ってきた。
 視界が、さっと切れる・・・。硫黄沢の雪渓が現れた。なんとなんと、守門岳山頂まで、4時間30分以上もかかる。
雨量計参りを差し引いても、4時間はたっぷり掛かったことになる。
 山頂でゆっくりしたかったが、2組も居たので、すぐ引き返した。
中津叉岳山頂で、ゆっくりと食事し、3時に下り始めた。
登りは、雨量計参りを30分ほどしてしまったせいか、随分とのらりくらりペースであったが、帰りは順調に足が動く。
あまり急登でないせいもある。
小沢に到達するまで、1時間15分で下ってきてしまった。下りも、大部時間が掛かるのではないかと心配したが、勾配が緩かったので、普通の歩行距離と同じ時間で歩けたのが幸いし、中津又岳から2時間で下ることが出来た。

大穴沢線登山口9:07 雨量計作業道分岐9:35 雨量計作業道分岐発10:00 1本ブナ10:57
見晴台11:53 中津又岳12:42 大岳12:55 守門岳13:51 大岳14:35 中津又岳14:46
中津又岳発15:00 天狗清水入り口15:12 見晴台15:22 1本ブナ15:50 雨量計分岐16:28
大穴沢線登山口17:00  
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