7月11日 権現堂山塊唐松山END猫岩
朝から雨で、しかもさしたる仕事もない。
山に行こうかどうしようか悩んだ。
朝のうちはかなリ強い降りだったので、少し様子を見ることにした。
9時を過ぎた頃、いくらか降りは弱くなったようだ。
1番小さな子供が帰ってくるのが、午後3時20分なので、それまでには誰か家に戻っていなければならない。
あいにく、母は目の手術のために2週間ほど入院しているのだ。
母が退院してくるまでは、自分が見てやらなければならないのだ。
従って、あまりぐずぐずしていられなかったので、喜美やで簡単な非常食を買い出発。
10時10分前に松川林道の最終地点に到着した。
よれよれの吸水性抜群のカッパを着込む。
どうせ汗で濡れてしまうから、どうってことない。
頭のかぶりものは、庇付きの義介建設のヘルメットだ。
義介建設には、冬場除雪作業で雇って貰っている為、ヘルメットが配られている。
雨降りの日には、雨水が背中や胸に直接入らず、実に具合が良い。
カッパのフードは、物音が遮られるので私的には好きではない。
登山口は実に可愛らしい、置物のような道標が手書きで書かれている。早速登山道に踏み入ると、うっぺいした空間がある。
かなリ急登だったが、10分もしないうちに尾根道に到達した。
ここは国有林の境界グイ道の一部を登山道に置き換えたりして出来た道らしい。
尾根道に到達すると、しばらくは緩い登りが続く。
前方を見ると、かなリ急な尾根が立ちはだかっている。
おそらく、この尾根を登りきり、さらにその向こうにガスに包まれた山塊がうっすらと見えるが、そこを登っていくのだろうと予想する。予想通り、尾根は大分急さを増してきた。
所々ロープが施されてある。
登山道入り口付近は、おそらく300m前後程度の標高しかないと思われたので、2時間弱程度の登りと予想された。
かなリきつい所もあったが、適度の足型も造ってあり、登りにくい道ではない。
登って1時間30分を過ぎる頃に、前方の尾根筋がにわかに明るくなってきた。
いよいよ、近いと感じる。
僅か1,000b程度でしかないが、なにやら高山的なムードが漂う稜線である。
勿論ガスで下界は全く見えない。
でも、どうやら唐松山はここではないらしい。
小さな道標は右手に権現堂山、左手に唐松山と書かれてある。10分ほど左に向かって歩くと、唐松山はすぐの所に有った。
違う方向にも、何やら踏み跡らしき跡が有ったが、今日は問題にしない。
レベルブックに時間を記入し、すぐ、引き返す。
時間が未だ少し早いようなので、できれば猫岩と上権現堂山までいけたら行こうと思い出してきた。
猫岩は比較的近かった。ガスの中からニュウっと現れる岩は、立派なものだ。
この岩を攀じ登るコースと、下を捲いて行くコースを選択するように作ってあった。
猫岩の頂上には、小さな道標と避雷針のようなものが設置されていた。
晴れていれば大変見晴らしも良く、しかも岩場なので、雰囲気が抜群であっただろうと悔やまれる。
越後三山を眺めるのもよし、毛猛連山や黒又三山を見るのもまた良し・・・
肝心の守門、浅草は勿論すぐそこに見えることだろう。
猫岩から離れると、左手に急な下り道が現れた。
おそらく、これは、上権現堂山と唐松山付近の尾根の途中に有る大鞍部への下り道に違いないと思う。
しばらく下ってみるが、とても予定の時間までに下山する自信がなかったので、
後の宿題ということで引き返した。
上権現堂山でも見えれば、およそ察知がついたのだが、あいにくのガスでどこがどこやら全く特定できない。
尾根道には、おびただしいアカモノが結実の時を迎えており、ハエの仲間の昆虫達が甘味を求めて飛び回っていた。
時々岩が有ったり、ヌマガヤのような草原となっていたり、なかなか高山の香りのする尾根であった。
花は、コメツツジが盛りを迎えていた。
分岐で、水を少しのみ、パンをかじった。
下りは、怒涛の直下下りである。
今日の履物はスパイク付き長靴であったので、滑らず具合は良い。
これが、通常の登山靴であったならば、相当にてこずったに違いない。
読者の皆さんも、このルートで歩かれる場合には、特に下りに注意を要しなければならない。
分岐の所には、「下り1時間30分」と書かれて有ったが、丁度1時間で松川林道に到着した。
カッパを脱ぐと、予想通り吸水効果抜群でずぶぬれであった。
このルートは唐松山には最短距離で行けるが、縦走の一部をこのルートに選定するとか.上手く使って行けば面白いルートになると思った。
また、唐松山から向こうの藪山にも行けるチャンスもあり、これから面白い山歩きが出来るだろう。
コースタイム
松川林道終点(登山口)10:00 尾根分岐11:30
唐松山山頂11:42 尾根分岐11:50 登り返し部急登中間地点12:18
尾根分岐13:00 登山口14:00
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