3月16日 黒姫 単独・・時々2名

コースタイム
ムジナ沢橋7:45  林道終点8:15  沢終点9:00  下段9:55  中段10:50  稜線12:00
黒姫山頂12:40  中段13:40  下段13:50  沢終点14:25  林道終点15:15  ムジナ沢橋16:00
(休憩時間を含む)

カンジキを付けて、ムジナ沢橋を7時45分に出発。
しばらくすると、地元のテレマーカーMさんが「俺も行く」と大声を出している。
ストックを上げ、合図するも、Mさんはペースが速いので待っている必要などない。
雪はクラスト気味で凍っており、随分歩きやすい。
この分だと、3時間ちょっとで行けるのではないかと期待する。
林道の終点のタモ平を過ぎ、ブナ林の中に入っていくと、ぬかり始めた。
Mさんはあっという間に、私を追い越していく。
下黒姫沢は、5年ぶりの小雪で、かなり何箇所か開いていた。
来月になると、渡るのも難しい箇所も出てくるかもしれない。
Mさんは、昨年のキノコの樹を見に行くといって、上黒姫沢の右岸尾根目掛けて歩いていく。
私も、Mさんのコースを歩く。
尾根筋で、Mさんは大声を出す。
ひびが割れる音を感じたらしい。
しばらく行くと、私もその音を聴いた。
こうやって、少しづつ雪のブロックが移動するのであろう。
沢筋は、それほどぬからなかったが、沢を過ぎるとぬかり始めた。
気温は上がり、少々嫌気がさしてきた。
下段に到着すると、Mさんが樹を指差し、見てみろ!と言っている。
ブナの枝が1回転し、ドーナッツの形になっている。
最初、何らかの原因で折れ曲がり、再び上へと成長したものと思われる。
急登手前で休憩し、腹に食べ物を収める。
雪はさらにざくれて疲れがひどい。
中段に着き、Mさんは、「俺は黒姫に行かず、正面の尾根まで行く」・・と分かれる。
私とMさんの他にもう1名登ってきた。
左方向に向かって登っている。
まさか、守門岳に行くのではあるまいか?
多少気になったが、取り合えず自分は黒姫を目指す事にする。
稜線に着く前に、疲れがピークに達し、斜面の途中であったがじっくり休憩する。
稜線の雪は、パウダースノーであり、その下の雪は凍っている。
雪庇が出ていないので、割れ目はそんなに無いと思われたが、用心して歩く。
深雪がたっぷりある所もあり、黒姫山頂までは稜線から約40分要する。
途中、アイスバーンの青氷が隠れており、つるりと滑り、危うく滑落する所であった。
ただ、落ちても破間川源流部なので命に関わる事は無いが、登り返しの事もあるので滑らぬがベスト。
黒姫山頂からの守門岳は圧巻であった。
黒姫から駒の神を挟み、袴腰に至る鋭い稜線。
そしてその奥には、守門岳山頂までのナイフエッジ・・・、雪庇をかざす、大岳と中津又岳。
やや右を仰ぐと、未踏の地、烏帽子山が険悪な雪庇を形成している。
反対側には、浅草岳を中心とした穏やかな山容が裾野を広げている。
黒姫に登らなければ、贅肉を落としたスレンダーな守門岳を拝めない。
この角度から見る守門岳は、シャープで美しい。
 帰りは残念ながらスキーではないので、すぐ引き返す事にした。
単独山スキーヤーは駒の神の窪みで休んでいるようだ。
今の時間帯からさらに守門岳を目指す事はないと思う。
急斜面を小走りに走りながら下る。
バームクーヘンがそこら中に転がる。
平らな所に着くと、いきなり足の疲れを感じる。
中段に着き、握り飯を食い始めると、単独スキーヤーが滑降を始めた。
さすがスキーは早く、あっという間に私の所まで着いてしまった。
二言三言会話を交わし、「じゃ、お先」と言い、別れた。
話の内容から、黒姫には何回か来ているようであった。
Mさんもとっくに滑り降り、単独行者も去り、全く1人になった。
雪は余計重くなり、疲れが増した。
日が暮れるまで着けば良いと開き直り、ゆっくり下る。
3月10日〜3月13日まで、深雪が降り続いたわけだが、未だ、やはり条件は良くない。
もう2〜3日すれば、大分ぬかる事もないと思われる。
 車を走らせ、しばらく行くと、山の神トンネル手前から太郎助山と毛猛山が真っ白に輝いていた。

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