3月15日菅名岳・大蔵山

 山仲間のKさんとFさんのお誘いで菅名岳と大蔵山に行く事になった。
天気は良い予報であったが、あまりパッとしない。
いずみの里登山口に車を停め、7時50分に出発する。
林道歩きを40分もするのだと、Kさんは言う。
途中、早咲きのキクザキイチゲが蕾を出していた。
ここら辺は標高100弱であるので、雪は全くない。
回りは杉の植林で鬱蒼としている。
しばらく行くと林道のゲートがあり、4名のグループが大蔵山目指して歩き始めていた。
私達はさらに林道を奥に入る。
いよいよ雪が現われた・・が、カンジキを付けるまででもなさそうである。
林道終点で一息入れ、Kさんはこれから急登が始まるのだと言う。
杉の植林地の中を九十九折状に登山道は真上へ真上へと伸びている。
10分ほど急登を登ると、尾根に取っ付いた。
息を整える。
Kさんが言うには、ここから見える白い山は菅名岳ではないと言う。
菅名岳の山頂は大分近くまで行かないと見えないのだというのだ。
どうやら、雪の沢山残っている山は三五郎山という山らしい。
確かに、真っ白に堂々としている様は、中越地方の山と比較してもひけをとらない。
 登山道には、沢山のイワウチワの葉が有り、ここの登山道はそれで有名なのだとKさんとFさん。
Fさんが、イワウチワの葉とイワカガミの葉の違いを説明して欲しいというので、簡単に説明。
とにかく群生化しているので、これが開花したら素晴らしいスポットになるであろう。
また、菅名岳や大蔵山は素晴らしいブナの原生林が残っている山でも有り、人気が高いという。
しかし、新緑の時期を過ぎてしまうと、ヒルが多く、シーズンは比較的短いのだとも言う。
沢を挟んだ、大谷山方面は植林されており,ナラなどの雑木が多いのだが、一転、大蔵山方面はブナが多い。
 ブナの原生林の中にニホンカモシカの足跡を見つけた。
入広瀬村の方では、珍しい事ではないが、ここでは珍しい方なのであろう。
川内山塊あたりから遠征してきたのであろうか。
カモシカの足跡の他には、ヤマドリやタヌキなどが、所々見当たるのみで、ウサギの足跡は全く見られない。
同じ樹高、同じ樹種では、居ないのも当然であろうか。
そんな事をぼんやり考えていると、雪の量も徐々に増えてきた。
平らな場所の良い所で休憩し、これからが怒涛の急登の連続なのだとKさんとFさんは言う。
トレースを確認すれば、私達のように登りでこのコースを歩いた痕跡はあまり無いようだ。
だいたいが、大蔵山にまず登り、このコースを下山するパターンなのであろう。
 今日の私は、山を舐めていた訳ではないが、極軽量の荷で行く事にしていたので、
比較的汗もかかずに順調に登れていた。
KさんとFさんに先を譲られたので、先に行く事にした。
最初はとばし気味に登っていったのだが、さすがに一気に急登となり、ペースダウン。
ピークは近そうなので、ゆっくり登る事にした。
菅名岳山頂には鐘が有った。
しかし中身が無いので,鳴らす事は出来ず、ザックの中の栓抜きで叩いてみた。
よく見ると鐘にひびが入っており、鳴りずらくなっているようだ。
デジカメを取り出し、山頂からの眺めを撮るが、今1つ天気が良くなく、良い画像は期待出来ない。
やがてKさんとFさんが到着し、誰かが昨日作った風除けに潜り込んだ。
私は、とりあえず、自分で持参したビールを飲んだ。
途中でお茶を沢山飲んだので、あまり美味くは無い。
そのうち、KさんとFさん提供の美味しい料理が出てきた。
和食と洋食も有り、贅沢な時間を過ごさせて頂いた。
1時間ほど休み、寒くなってきたので大蔵山へと出発した。
天気はさらに下ってきたのか、まるで視界が利かなくなった。
Kさんが言うには大蔵山までは40分ほど要するという。
時折の登りに、アルコールが入っているので3人とも息をきらしながら登る。
程なく、三五郎山に到着し、さらにあっという間に大蔵山に到着した。
大蔵山では、先輩諸氏3名が寛いでいた。
ここで、記念写真を撮り、天気は良くなりそうもないので下ることとなった。
大蔵山直下のブナの原生林は、まるで手が入っておらず、見事と言える代物であった。
大蔵山から30分も下ると、既に雪はなくなり、多少ぬかるんだ道となった。
急登の九十九折を一気に下ると、直下に林道が見えてきた。
林道に飛び出せば、後は楽々歩きで、15分で車の所に到着した。
登山口7:50 菅名岳山頂10:20  菅名岳発11:20 大蔵山12:00 駐車場13:15

菅名岳山頂直下のブナ林 菅名岳山頂
大蔵山山頂 大蔵山からの下山路のブナの原生林

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