7月9日 守門岳

 昨日と同じ団体さんと一緒に、大原口より守門を目指す。
昨日よりも幾分暑さは和らいでいるが、それでも尋常では無い。
登山カードから直ぐ上の木道は、極めてゆっくりと登る。
布引の滝遊歩道は、大分ブッジュに隠れてしまっている。
近いうちに刈払いに来なければと感じる。
参加者は、昨日に引き続きの連日登山であり、加えてこの普通でない猛暑である。
後ろに付く人の吐息は、極めて激しく聞こえる。
尾根道に入り、時折吹く大雲沢からの涼風に、この上ない喜びを感じる。
変哲もない風ではあるが、生きていて良かった‥と感じる一時でもある。
 かなり暑いので、20分おきくらいで休憩して行くが、休憩のし過ぎだ!との苦情もない。
即ち、それほど暑く皆参っているのだ。
五合目の見晴らし台付近まで行くと、「後どのくらい?」「未だきついんですか?」など、弱音が聞こえてくる。
そういう場合は極力シビアに答えることにしている。
そのために、何度となく踏査を行い、ほぼ足前に合せて把握しているつもりではある。
参加者の皆さんが待ち焦がれた水場に到着。
砂漠の中のオアシスのように、沢の水と戯れている。
 水場からヒメシャガが現れはじめ、濃い青が鮮烈だ。
三の芝に到着するとニッコウキスゲが現われ始めた。
未だ盛りにはなっておらず、ポツンポツンといった感じだ。
それにしても驚いたのは、雪渓の急激な後退である。
昨年は、今年より雪は幾分少なかったにも関わらず、7月25日には今日と同じくらいの雪渓が残っていたのだ。
全く今回の空梅雨と高温で一気に雪がなくなったのであろう。
半ば強引に融雪したという感じだ。
雪渓を過ぎ、二の芝を過ぎ大雲沢を見渡せる場所に着く。
登山道の外れた場所には、タニウツギが未だ咲いていた。
その他、一般的に雑草とみなされている野草にニガナがあるが、ここのニガナの群生は見応えがあった。
山頂直下には、ミヤマトウキ、イブキゼリ等のセリ科の植物が花を付け始めていた。
 大原登山口から3時間半、休み休み山頂にようやく着いた。
参加者の方々のリクエストに答え、写真を撮りまくる。

一路、青雲岳へと進路をとり、青雲岳での昼食となった。
青雲岳には所々ニッコウキスゲが咲き始めており、夏山の魅力が出始めている。
昼食を終え、二口に向けて暑い中下り始める。
オカバミ滝まで一気に下る。ここで休憩。
そのまま、護人清水で大休止。
登山道は滑りやすいのだが、連日の暑い日続きで、かなり歩きやすくなっており、思っていたより早めに到着した。
予め、参加者の宿泊された宿の職員から車を回送してもらっていたので、ここあら車で家に帰れば良いだけだ。
参加者のバスに挨拶し、二口登山口を後にした。

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