10月30日 守門岳

 2日目、お客様とともに守門へ。
天気予報はまずまず。
多少は景色も拝めるかと期待しながら歩き出す。
大原口には私たちの他ワゴン車が一台、泊まった形跡を残していた。
歩き出して10分ほどの所で、ワゴン車の一行を追い越す。
昨晩はアルコールを抜いたので、体調は悪くない。
尾根筋歩きの途中、紅葉に目を奪われるが余り余裕は無い。
 2時間半で山頂へ。
天気はやはり良くなる気配を見せず、あられが降り出してくる始末。
お客様からのコーヒーで少し温まったものの、寒い。
早く身支度を整え、草原保護鉄筋を抜き、下山開始。
下山をし始めて直ぐの所で、追い越した5人の一行と会う。
あとどのくらいで着くか?と聞かれ、3分と応答。

ガスの中、遠くの景色は望めなかったが、近くの景色を楽しんだ。
ミヤマナラのオレンジ、ホツツジの血のような赤、リョウブ・オオバクロモジの黄、あまり山もみじは無かった。
しかし、他のカエデ類・・ウリハダカエデ・ヒトツバカエデ・ミネカエデなど。
特に、ウリハダカエデが際立っていた。
 途中、シジュウカラの合唱も聞こえ立ち止まる。
お客様からのヤドリギに付いての質問など、色々と自然解説する。

やはり残念ながら、終始ガスの中で、遠くの紅葉は見ることが出来なかった。
尾根筋を離れ、下っていくと独特の空間があった。
ブナが林立している中、ブナの樹皮は雨に濡れ黒く光っている。
その周りに、モザイク状の赤・黄・緑の色が、適度な間隔でばら撒かれ敬虔な空気を蓄えている。
夏の葉量よりは減少している筈ではある。
だからなのか、空間は広がり夏の面積の数倍はある。
その空間を各いろどりがバランスよく保たれ、自然の素晴らしい演出となっている。
 紅葉は、外から見ているだけでは本当の美しさはわからない。
森の中に入り、はじめて解る。
 今日は守門に登って本当に良かった。
天気は良くなかったが、良いものを見れた。
お客様も良い山であったと思う。

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