5月14日 足沢から毛猛山 単独&シロ
コースタイム
鉄橋7:42 542m付近8:02 630m付近8:15 足沢尾根取っ付き8:32 ジャンクションピーク(940m)9:17 足沢山9:42
太郎助山急登直下10:35 太郎助山11:10
太郎助山11:20 百字ヶ岳11:42 中岳12:07 毛猛山12:45 毛猛山12:50 中岳13:12 百字ヶ岳13:40
太郎助山14:02 太郎助山14:10 内檜分岐15:07 足沢山15:30 ジャンクションピーク15:55
足沢尾根取っ付き16:37 足沢尾根取っ付き16:45 鉄橋17:25
先週以来、次は毛猛山塊にしようかと考えていた。
本日のメンバー・・・、今日も相方はシロである。
日曜日に行く予定であったので、ゆっくりと朝飯を食っていると、天気予報は明日はあまり良くないと言っている。
急遽、昼飯を作り、取りあえずこの時間帯では太郎助山が限度か・・そう思いながら出掛けた。
足沢口に着き、早速歩き始めた。
シロは鉄橋が怖いらしく、こわごわ歩いている。
このルートは、体が強張っているうちからの急登である。
尾根筋の道に辿り付き一呼吸いれる。
鉄橋付近で380mくらいであり、それでも一気に160m直登した事になる。
遅い出発が故か、おのずとペースは早くなっている。
足沢尾根には、1時間弱で着いた。
足沢尾根を歩いていると、何かに食われたであろうカモシカの残骸が有った。
食うとすれば、熊くらいであろう。
熊はあまりの空腹になると、カモシカさえも襲うと言われている。
死肉をさらにカラス達が啄ばみ、ほとんど死臭はしない。
ところどころあるアズマシャクナゲを眺めるが、先を急ぐので認識するのみである。
足沢直下から、再び雪渓となり、時計を眺めながら2時間で足沢山に着いた。
足沢山からしばらくは快適な雪渓歩きであるが、直ぐにブロックが壊れ藪へと入らなければならない。
これらの雪渓は遠くから見ると、かなり雪を踏める感じがするが、いざ行って見ると途切れていたりで、さほど踏めない。
内檜分岐を過ぎる頃より、かなり雪を踏めるようになってきた。
太郎助山直下まで来ると、藪が多くなり雪は使えそうもない。
しかしながら、昨年であろうか、ブッシュにかなり手が入っており歩きやすい。
自分の知っている太郎助山の藪ではなかった。
ほとんど山道化していた。
結果として早く至れる事が出来たが、なにやら心中複雑ではある。
そんなことも影響してか、あるいは2ヶ月にも及ぶ断酒の効果も手伝って、3時間半で太郎助山に着いた。
もちろんこんなに早く着くのは初である。
軽く弁当の半分を胃に収め、シロにも昼食を与えた。
一応、目的の太郎助山までは到着する事が出来たが、時間は十分にあるので百字あたりまで行く事にした。
太郎助山から百字が岳までは割と近い。
今まで2回歩いているが、2001年には25分、2003年には40分掛かっている。
今日はさらに早く20分強で着いた。
百字が岳で一瞬迷った。
檜岳には雪がべったり付いているように見えた。
しかし、アズマシャクナゲが足に絡み付く、核心部の様子が見えない。
それに鞍部から檜岳への登り返しは長くきつそうである。
百字が岳から見る毛猛の中岳は藪化しているが、毛猛の方が高低差差は少ないはずであった。
毛猛までは難しいであろう・・そう思いつつ、中岳までを目指し出発。
太郎助山までの藪は、藪と言えないような手が加えられたものであったが、それ以降は立派な藪道である。
ただ、以前よりかなり踏みあとは著しく、鉈目は古いものばかりであったが明らかに山道化は進行していた。
従って、以外に中岳付近の藪も歩きやすいし、樹木も岩場と風の影響か矮生化している。
中岳は一部断崖で、ダイナミックな景観を保っている。
時折毛猛沢でブロックが崩れ、雷のような轟音が響く。
中岳から毛猛沢へも、巨大なブロックが崩壊し掛けていて不気味だ。
毛猛山塊の樹木は、守門・浅草と較べると異を呈している。
ヒメコマツや、クロベのような木。
また、百字が岳の岩場には部分的にツガザクラもあった。
特に、興味をそそられるのは542mから630m付近に良く見られるネジキである。
この樹木、しばらくは同定が出来なかった。
本日、ようやく若葉を見る事が出来、ツツジ科っぽい葉である事からようやく同定できた。
図鑑を見て見ると、沢山の白花がぶら下っており、開花期には壮観であろうと予想する。
中岳から見る毛猛は、手の届く所にある。
1時間弱で着くのではないか?
ここまで来て行かない手はない。
行く事にしたものの、最後の登りは結構手ごわそうである。
案の定、急な斜面であり、ペースは一気にダウン。
雪の急斜面を登りきると、今度は超密藪が待っていた。
しかし、チシマザサの細い物件なので意外に足は進む。
藪は潅木になり、ついに毛猛山山頂まで来てしまった。
ここまで5時間で着いたので、あまり焦りはないが下り終えるまで気は抜けない。
四方をデジカメで捉え、早速下山に掛かった。
百字が岳に向いながら、四方の山々の眺望を楽しんだ。
右に浅草山塊、左に守門山塊。
共にどっしりとした山容で、広大な裾野を広げている。
毛猛の奥手には、村杉半島の山塊が連なっている。
遠いが、はっきりと尾瀬燧ケ岳が見える。
毛猛沢の男性的な景観、残雪に映える緑。
柔和な景観に鋭角的な岩場のコントラスト。
それぞれが程よく混ざり合い、美しく調和している。
太郎助山に着き、残りの食事を摂る事にした。
シロは腹が減っているのか、近くに寄ってきた。
ドッグフードを与える。
太郎助山を下り始めれば毛猛山は見えなくなる。
出発前に、振り返り脳裏にしまい込む。
帰路途中の藪でタムシバとアズマシャクナゲの群落があったので撮る。
足沢山へ向けての下りと中途半端な藪にいささか嫌気が差してきた。
足も大分だるく感じてきた。
足沢山で再び休み、途中途中でリョウブの新芽やコシアブラを採りながら下山した。
昨週といい、今日といい、素晴らしい充実した山行きが続いた。
毛猛山塊には、私とシロだけが登っていた。
太郎助山山頂から百字ヶ岳・中岳・毛猛山 | 中岳から眺める勇壮な毛猛沢 |
毛猛山山頂から眺める檜岳 | 太郎助山付近からのタムシバと檜岳 |
太郎助山付近から眺めるアズマシャクナゲと檜岳 | 太郎助山のシロ |
足沢山直下から見るブナ林と太郎助山 | 足沢山尾根取っ付きから見る、午後の太郎助山 |