7月10日 大原口より守門岳〜大岳

 草原保護ロープ設置の為の、異形鉄筋棒5本を担ぎ出発。
大まかな仕事を終わらせ、10時を過ぎた出発となる。
今日は20`以上の荷物を持っての登山なので、とてもシロは伴わない。
米半俵より少し軽い気がしたので、1本5`の計算で25`あったであろうか。
いずれにしても歩き出しから、息が荒くなる。
コースタイムなど、どうでもよく、とにかく山頂までこれを上げなければならない。
きっちり何かで固定すれば、さほど肩も痛くならないであろうが、担ぎは肩にくる。

登山道では、クロヅルが開花をむかえ、ハナアブやカラスアゲハやシジミチョウなど、さまざまな昆虫が群がって居た。
こんなに一種類の花に群がって居る様をあまり見た事がない。
白い花には比較的多くの昆虫が群がっている気がする。
 地味なランではあるが、ヤマサギソウ。シュロソウの仲間のアオヤギソウが共に青い花弁を開きだしている。
水場を越えると、ヒメシャガが未だあった。
田小屋道の分岐を数分過ぎると、雪渓が180mほどあった。
登りは危険はないが、下りは雪が硬いので、幾分慎重な配慮が必要。

雪は田小屋分岐を過ぎた、通称『三の芝』に残るのみであるが、全部解けるには今月末から来月に掛かるであろう。
 小烏帽子の辺りから尾根づたいにアカモノの花が並ぶ。
結実し実の成っているものもある。
この辺からヒメシャガの群落や、オオバキスミレ、ノウゴウイチゴ、藪の向こうにシラネアオイも見られた。
タニウツギもしつこく花を咲かせている。
大好きな、ミヤマクルマバナの花も残っていた。

こんな天候でも、10名ほどの帰路の登山者にあった。
皆、足元が滑るので注意して下っている。
 足回りは長靴と登山靴が半々で、長靴は決まって県人である事が解る。
スパイク長靴は越後登山の王道だ。
沢・雪・土・岩・藪、、と基本的にはほぼ万能な足である。
しかし、しょっちゅう履いていると数ヶ月でスパイクは消耗する。

山頂に着いて声を出しながら鉄筋棒を放り投げると、窪みに未だ登山者が居た。
挨拶するが、あまり歓迎されていないようであったので、大岳に向かって歩き出す。
もう体力も尽きかけていたが、1回は稜線を闊歩するべきと考え、億劫であったが大岳を目指した。

山頂直下からはヌマガヤとニッコウキスゲはコンビと成り、ガスに覆われた草原に似合っている。
青雲岳は未だ雪が消えてまもなく、ニッコウキスゲもほとんど蕾である。
池糖付近にイワイチョウが花を付けていた。
 とにかくガスと風で全く面白味もない。
時折、草原が現われ遠くの景色を想像しながら歩く。
爆裂口には未だ多くの残雪があるはずであり、川地の山塊や飯豊を眺めながらの山旅ができるのだ。

網張からの登りは長く感じた。
重い鉄筋を担いだせいか、足がかなりだるく感じる。
ヒメサユリは大分下がって居たが、大岳直下から大岳山頂までの間には、多くの蕾状態の姫があった。
またもとの道を辿るのは、辛いので迎えを頼もうと電話をするが、なかなか繋がらず諦めピストンする事にした。
こうなれば、逆に開き直って遊びながらゆっくり帰る事にした。
ゆっくり植物などを観察しながら歩いたら、守門山頂まで1時間20分も要した。

下りのコースタイムに、いまひとつ納得いかない部分があったので、確認しながらゆっくり下った。
エデシから布引きの滝方面にコースをとり、コースタイム確認する事にした。
久々の滝は美しかったが、既に暗く安価なデジカメでは良い絵が撮れなかった。
布引きの滝遊歩道を歩いていると、なにやら気配を感じ、よく見ると猿が居た。
一頭・・・二頭・・三・・四・・五六七・・・約十頭ほど群れていた。
猿はいない事はないが、この辺で見るのは初である。

大原口10:20  尾根10:50  エデシ(布引分岐)11:03  エデシ発11:10  第一岩11:20
見晴らし台11:45  見晴らし台発11:55  水場12:20  水場発12:30  田小屋分岐12:40
小烏帽子12:55  守門岳13:45  守門岳発13:50  青雲岳14:02  二口分岐14:17
網張14:27  大岳14:50  網張15:10  二口分岐15:33  青雲岳15:52  守門岳16:15
小烏帽子16:45  田小屋分岐17:00  水場17:07  見晴らし台17:25  第一岩17:45
エデシ布引分岐17:55  滝見場分岐18:15  布引の滝18:18  滝見場分岐18:24  大原口18:40

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