6月15日 守門岳・大岳

 雨の中、大原口から登り始める。
割と早足で歩くが、直ぐ疲れペースを落とす。
エデシに着くと、マルバマンサクの枯れが目立つ。一体どういう理由なのか、ここ何年も不思議に感じていることである。
尾根筋にヤマツツジがオレンジ色の花弁をつけ綺麗だ。
尾根筋のホトトギスはガスっているので、私の視界に入るまで鳴き続けている。
未だ6月だというのに、水場の沢は露出している。その先のヒドには少し雪が残るのみであった。
田小屋分岐約200mほど雪が残る。小烏帽子の草原は雪が解けて間もない。
雪が付いているのは、田小屋分岐付近のみで、あとはほぼ夏道である。
途中でミツバオウレンの群落を見る。他にはヒメシャガが蕾をつけ始めているのにも遭遇。
 当たり前のことだが、誰もいない山頂である。
空腹を我慢しての山頂到達であったので、貪るように握り飯とおかずを平らげた。
一生懸命早く着こうと頑張ったのだが、2時間を切ることができなかった。たぶん、雪が少なくコースのショートカットが出来なかったからであろうと自らを慰める。
 10分ほど飯休憩をとり、大岳へと歩く。木道が新たに施され、だいぶ田圃状の泥濘は解消されている。
大岳手前鞍部網張りには、シラネアオイを多く見ることが出来た。大岳への登り途中では、ヒメサユリが赤い蕾をつけていたが、未だ開花には至っていない。もう直ぐ開きそうだ・・というものもあったが、後1週前後と思う。
大岳は勿論誰もいなく、手帳にコースタイムを書き込み直ぐに引き返しに掛かった。
同じ道を辿るということ。これはひたすらに開き直り、淡々と歩を進めるしかない。一歩一歩、諦めに近い感情で足を前に動かすだけ。雨の中の登山道には自分しか存在せず、時折り鳥達のさえずりが辺りを賑わすのみである。それでも、不思議なもので疲れれば息は上がり、汗をかくのである。心の中は冴え冴えとし、淡々としているのに、呼吸は荒くなり体は暑くなるのだ。
 山頂でまた記録し、直ぐ今度は大原口へと下ることになる。
小烏帽子では、見たことにない鳥だな?・・いや、ウソの番のメスであった。
雨はやや強くなり、嵐の中にたった一人でいるような気分だ。
樹木のトンネルを抜けると、登山口には私の軽ワゴンが1台停まっていた。

大原登山口8:05  エデシ尾根8:25  8:30  見晴台8:58 9:05  守門岳10:10  10:20
大岳11:10  守門岳12:07  見晴台12:52  大原登山口13:28

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