6月17日 八十里越え全踏

 阿賀野市のHさんと新潟市のYさんとで、八十里を歩くことになり、吉ヶ平に朝5時半丁度に到着した。
吉ヶ平までは、今年ようやく水害後の復旧が完了し、奥まで入れるようになった。山荘前には、二桁を越す車が並び、テントもいくつか張られている。やはり条件が良くなれば、人も入ってくるということであろう。
挨拶を交わし、早速出発する。
守門川の砂防堰堤の工事が昨年から始まり、サワグルミなどの河川敷の木々は全て伐採されていた。
 昨週、ある団体が数10名ほど歩いたと言う情報を得ており、コースの心配は全くしていなかった。
予想通り、コースは明瞭で立ち止まることはなかった。番屋山方面への分岐では、オオイタドリの林が山道の脇を覆っていたが、これはいつものことで直ぐにまた良い山道となった。
椿尾根、番屋乗り越し、高清水沢・・など、順調に歩き、コースタイムも寸分も狂いがない。
鞍掛峠直下が一番悪場が続く所であるが、昨週の大パーティーがステップを刻んであったりしてあり、実に快適であった。ただ、この部分は一部雪が残っており、これが全て解けてしまうと、いつものように目印をつけることが出来ないオオイタドリ林となる。なるべく山道に近い、既設の赤テープが巻かれてある小さな木に追加で目印を加える。
 そこから上も悪場の続く所であるが、歩きづらいヒドには捲きのステップが刻まれ、問題なく歩けた。
自分も、なるべく邪魔な木などを切ったりし、多少でもコース確保の足しになるようにと作業を行ないながら歩いた。
 急登を掻き上がると、ぽっかりとした空間の鞍掛峠に着いた。一呼吸し、田代平を目指す。
 田代平に着き、余裕で40分以上の大休止をとり、宴会を行なった。
Yさんは真っ赤な顔になり、私も3・5缶2本開け、すっかり出来上がってしまった。
まったりとしたいところであったが、ここからいやでも4時間の歩程が待っている。話しながら入叶津を目指す。

今回の八十里は、八十里越えを歩き始めて、8回目であった。
1週前に大きな団体が歩いたという事もあり、ロープの新設やステップの刻みなど、ことごとく条件は良かった。
最後の車道歩きを含めても、実に快適な疲れない峠越えであった。

 特筆・・車道に着くと、私たちの先行パーティー4名が既に到着していた。
うち、1名がかの有名な作家のT氏であった。私は、なんとなく似てるなぁー・・と思ったが、阿賀市のHさんは咄嗟に気づいたらしく、「Tさんじゃないですか!!」と話し始めた。
作家一行は軽トラで走り去った。
まだ、十分余力が残っている中での車道歩きは辛くなかったが、最後は流石に足の裏が痛くなってきた。
前方奥には、会津朝日岳が少しだけ雪を付けていた。

吉ヶ平山荘5:45  椿尾根6:40  番屋乗り越し7:37  番屋乗り越し7:50  高清水沢9:07
高清水沢発9:15  鞍掛峠10:40  鞍掛峠10:45  田代平11:30  田代平発12:20
木の根峠12:50  松ヶ崎13:35  化け物谷地14:25  車道15:15  浅草岳入叶津登山口16:15

(車回送→浅草岳入叶津口16:20→吉ヶ平山荘18:00・・解散)

番屋乗り越しのh・yさん 火薬跡から守門岳と烏帽子山
ブナ沢手前のブナ林 小松横手からの黒姫と袴腰
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途中のヒメサユリ