8/31 鬼が面山山塊草刈(桜曽根前岳〜ムジナ沢ガッチ南)

 登山道整備の最終日である。
朝は比較的早めに家を出、ネズモチ平には7時頃着いた。
さほど天気も悪くなく、登山者もいるのではないかと思っていたが、全く何もなし。
ゲートを開けて車を進める。ネズモチ平登山口の白崩沢の横断箇所に、道路に使うコンクリート製の縁石が並べられてあったのだが、一昨日の雨であろうか流されたり、道を塞いでいたりしていたので人力で除ける。
眠っていて解らなかったのであろうか、随分な雨であったようだ。
旧桜曽根駐車場に着き、準備を始め7時15分に歩き始める。この間より荷は重い筈だが、体は軽く感じられる。それでも刈払い機を担いでなので、1時間30分を少し下回り、前岳ジャンクションに着いた。
途中の眺めの良いところで、ネズモチ平駐車場に数台の車が停車してるのを確認している。
 前岳ジャンクションから鬼が面山塊へは途中まで既に刈り終えているので、木に刈払い機を引っ掛けないよう注意しながらゆっくり下って行く。前岳とムジナ沢ガッチの鞍部に向かって下っていくと、嘉平与のボッチから前岳に向けて単独行者が登っているのが見えた。
 一昨日刈ったところから刈り始める。草薮が多く、しかもあっちこっちに道がうねっているので思ったより進まない。途中で燃料が切れ、補給。1時間半近く掛かってムジナ沢ガッチのピークに着く。
大気の状態が不安定と予報では言っていたが、やはりここの山塊では雲が風で流され、一瞬稜線が見えたかと思うと、再び視界が悪くなるという繰り返しが続いた。 ムジナ沢ガッチのピークから下は、かなりの急登なので一旦下ってここを最後に残すことにした。
 作業の途中であまり見ない草花があったので、エンジンを止め観察した。皆キク科だったがコウゾリナの仲間、ヒゴタイの仲間があった。コウゾリナに関してはミヤマコウゾリナかと思ったが、図鑑では総苞は黒っぽいと書かれている。持参の図鑑では他に適当な種が見当たらない。ヒゴタイに関してはヒメヒゴタイのような気がするが、細かい観察はしなかったので何とも言えない。いずれにしても、この鬼が面山山塊は標高の割りに色んな植物の種類が多く、植物好きには良い環境だと私は思う。
 2時間作業し、少し早めの昼食とした。誰かこちらに向かって歩いて来ないかと、キョロキョロ逐次稜線の登山道を眺めるが、全く誰も登っている人は居ない。最終日も静かで孤独な草刈に終始することになった。
未だ先があり、何時ごろ終了するのか不安があったので、早々に午後の部を開始した。
刈ながら、とても爽やかな素晴らしいポイントが幾つもあり、その都度「イイなぁ」と思いながら作業を進める。
いよいよ村杉沢ガッチ直下の、この間刈った場所と合流。さらに緩やかな斜面を刈り、あとはムジナ沢ガッチの直下急登を刈るだけとなった。ムジナ沢ガッチの急な斜面では、悪い足場を確保しながら刈らなければならず、短い割に1時間近く掛かることになる。
ムジナ沢ガッチも辺り一円が見渡せるよう、ある程度のスペースが確保されている。周りの小木が未だ少し残っていたので、終わった喜びを噛み締めるようにその余韻で刈払い機を動かす。
エンジンをフルスロットルにし、何か「終わった」ことを確認するような大声を上げ終了とした。久々に腹の底からの達成感に包まれた瞬間だった。

ムジナ沢ガッチ下付近の岸壁 刈払い後の村杉沢ガッチへの登山道
ムジナ沢ガッチへの登山道

トップへ
2008年山歩きへ
山塊別山行き記録へ