11月5日 入叶津〜大三本沢(八十里古道完結?)

 平井氏と、7時45分から入叶津口のショートカットコース(砂防ダムの所)から入る。
山神杉には30分で着いた。
10/1に大白川から木の根峠まで行き、そこから徐々に高度を上げ、県境線沿いの古道を歩き、大三本沢までなんとか繋げた。後は入叶津から入り、残りをじっくりと仕上げてこようという計画であった。
いわば、八十里古道の仕上げである。核心部は10/1で終わったであろうと思っていた。
 山神杉から下ると、蟹の目のようなナメコがあった。
小三本沢を渡渉し、少し歩いて『古道入り口』と書かれた小さな道標の前に着いた。
遺稿図から大雑把に25000図に写しとった鉛筆書きのルートを眺める。
冬枯れとなった木には葉は無く、濁り沼北の崖付近の地形や平石山の姿も良く見え、さほど難しくはないと考えていた。
 4年前に単独で至り、曲り沼上部で撤退したことがあり、途中までの道は記憶を掘り起こせば何とかなると思っていた。
しかし、古道入口からしばらく行くとすぐ解らなくなり、何回か元に戻ったりした。これは、辺りがブナの原生林のため、至る所が葉が散った事による空間があり、逆に難しくなっているのである。つまり、全ての空間が道に見えてしまうのである。また、この沼の平区域は地盤が悪く土中は粘土質に覆われ、大きくうねる様な大地の変形が至る所に見られ、江戸の道は大きく変形しかなり難しくなっているようだ。
踏み跡や、鉈目を頼りに間違いながらも順調に進んでいく。
4年前の記憶に残っていた青い色の粘土質の場所があり、そこで山道は分岐となった。そこをどう進んだのか良く覚えていない。まっすぐ行って見ると全く道は解らなくなり人が踏み入った形跡はなくなった。再度戻り、今度は右折する山道を歩くがここもさらに奇妙に分岐じみた感じになってきて良く解らない。ヒド状の石畳のような掘割が古道のような感じがしたので、そこを詰めるも蔓が繁茂した場所に来て足止めをされた。
曲り沼北の小さな尾根に取り付けば、おそらく4年前に来た尾根道に乗るのではないかと薮を適当に歩き、尾根に着く。するとやはりそこに道はあった。道は数10m続いたが、4年前と同じく忽然と鉈目他一切が消え、普通の薮となった。
やっぱり駄目か・・・、兎に角、方向的にはあっちだからと二手に分かれ進んでみる。薮は濃くなく薮漕ぎのレベルではないので進行は自由である。
2人とも、少し下りすぎている気がしたので、自分はもう少し上部を絡んでそちらに行くと平井氏に伝える。
少し上を歩くと、段が有った。紛れもない古道である。石積み跡があり、排水路の痕跡も確認した。
そこからはしっかりとした古道らしい道幅で、濁り沼北の854p左の崖まで半薮状態の道が続いた。
平井氏は過去にここまで山遊びに出向き、撤退したという。見れば、古道はそこで崩落し解らなくなっていた。854左の崖下を古道は進むようになっているが、マント群落に覆われており、その近くのなるべく空いたところを歩いた。所々鉈目は見られたが古道らしい地形はなく、変形、もしくは崩落などし、原型はほぼ判断できなかった。
 とにかくすぐ傍の大三本沢に下りようということになった。沢に下り、この間来た出口を確認した。
この付近の沢は左右がなだらかであり、渡渉しやすく取り付きやすい場所を選定し道を作ったのであろうか。
沢に着き、昼食としたが、平井氏は少しその辺を散策してくるという。よって30分ほどの休憩時間となった。
帰りも少し迷ったが、これは『帰る』と言う作業ではなく、道を把握しながらという作業の『迷い』である。
道の位置関係はほぼ把握したが、タイトルどおりの『完結』にはならなかった。
ここが古道だ!と自信を持っていえる地形は、今日の場合およそ3割程度である。いささか消化不良では有るが、薮こぎというジャンルとして考えれば多少納得がいく。
コースタイムは下記に示すが、途中で徘徊したり山遊びを取り入れたりしながら歩いたので、あまり参考にはならない。
今回も鉈目は入れたが、矢鱈に入れたわけではなく、前行者の鉈目の位置近くに入れ、印も数箇所入れたのみである。
これを多勢で歩くのは無理である。従って売りにすることは厳しいであろう。かつて古道であったところであり、そこは道ではないからである。ただ、自分自身納得の行く歩きをしたいと思っているので、来年通しで行くか、色々思いあぐねることあり再び来るものと思っている。

入叶津スノーシェード7:45  山神杉8:15  小三本沢8:25  古道入口8:30  8:40
曲り沼上9:55  10:00  大三本沢11:45  12:15  古道入口14:15  14:30
山神杉14:50  入叶津スノーシェード15:15

曲り沼 猿崖
石積み跡 ナメコ
最も道らしいところ その周辺

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