2012年3月15日・16日
ウサギ写真家の方を案内する約束をしていた。
こちらに9時頃着いたので、10時頃から大原スキー場横のいつものフィールドへと入る。
写真家の方は初めての輪かんじきであり、慣れておらず割と時間が掛かる。
いくらも歩かない所にカモシカが居り、10mの近撮影が可能であった。ほとんど動かずで、少し不気味なカモシカであった。
写真家もウサギではないので、気乗りしなかったようだが、あまりのも近くにいたので思わずシャッターを切っていた。
数時間歩き、痕跡から考えるとどうも蕗の沢左岸の斜面に張り付いているだろうと推測。写真家の方を近くに残し、私だけ尾根の裏を回り、確認すると、やはり居る。写真家の方を案内し、50m先のウサギを確認してもらおうと試みたが、二人の会話に感づかれ、飛び出した。さらに裏を回ってみたものの、どんどんと上に移動したらしく追跡不可能、初日を終える。
翌朝、多少クラスト部分はあるものの、足跡は多少判る部分もあり、期待が持てた。あまり歩くことなく、道端近くに居れば儲けものと車で色々と回ったが、都合に良い様にはいかないものである。
石峠トンネル近くの広場に車を停車させ、田圃周辺を散策。しかし、テンの足跡が多く、ウサギ痕混在で可能性は薄いと思われた。結果的に暑く疲労度だけが増し、別なフィールドへと最後の望みを掛ける事にした。
最近、あまり足を運んでいない入広瀬の中峰地区に出向くこととし、体育施設付近めがけて直登し沢筋へと入り込む。
写真家の方に別尾根を行ってもらい、私が沢筋から沢を挟んだ対岸尾根を歩いたりしたが、まったくそれらしい樹木や痕跡もなかった。
次第に諦めの雰囲気となり、とりあえず帰路へと向かうこととした。
帰る途中のくぼみに比較的新しげな足跡があるのを確認、期待はしていなかったが双眼鏡で追ってみるとウサギが居た。被写体としては遠いものの、40mほどの距離であり、写真家の方も確認できたようで連写が続いた。
何とか写真家の方の前にウサギが走り寄って来るショットを撮ってもらいたかったので、尾根の裏側を捲き、沢筋からウサギの居る上部へ通ってみようと考えた。
しかし、ウサギの居場所をはっきりと掌握しておらず、寸出のところでウサギは下方へと走り去ってしまった。残念だったが、我々の気配やら写真家の気配をあらかじめ察知していたのかもしれない。やはり野生の写真を撮るためには、我々と同じ気配を習得するのは必要なことかもしれない。
なにはともあれ、被写体のへの距離が遠かったものの、ウサギの写真は結果として撮らせて上げることができ、なんとか仕事が出来たなと思う。
自分ひとりがウサギを見るというのは、条件が良ければ容易だが、同行者に見せてあげる、さらに、写真まで撮っていただくとなると難易度はかなり高くなる、そういうことである。
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