2015年5月17日 ネズモチ平経由浅草岳六十里下山

下見のためと、自然環境保護業務で行くこととした。
家の者に左沢ゲート入口以遠まで送ってもらい、そこから歩き出しとなる。
エコミュージアムあたりまで除雪が完了していると期待していたが、連休と同じ位置であった。
車道はかなり融雪が進み、アスファルトが露出している箇所は多かった。また、何本かの倒木が道路まで転び、除雪作業の際にチェーンソーで寸断する必要があろう。
アスファルト終点地点からはほとんど雪が付き、ところどころ路面が現われているところもあったが、依然まだ雪に覆われた面積が圧倒的に多い。
先行者は二名居り、一人は途中で渓流釣りをしていたが、もうひとりは登山者のようである
 林道なので、おおよそ位置は解るが、一部不明瞭なところもあるので、目印テープを各所に結ぶ。
先行者は林道途中でコースを変え、桜曽根に向かったのであろうか。
 ネズモチ平登山道から山道となるが、ポツンポツンと夏道らしい箇所が露出している程度で、ほぼ不明。



うっかり白崩沢渡渉地点を過ぎてしまい、若干下降して渡渉部の古い目印や鋸目を発見し、位置をつかむことが出来た。
ネズモチ道はカヘヨ沢右岸の広い尾根がルートとなっているので、それで位置を確認し、少し迷ったが、急登で夏道を拾い辿る。
ブナ曽根(急登途中の岩場のところ)で大休止。

 

その後も、前岳分岐まで雪はなかった。
前岳からの木道もほぼ露出しており、標高の高いところほど雪は少ない。

 

 


 

頂上には誰も居らず、私とシロのみであった。
昼食を済ませ、しばらく景色を眺める。

 六十里下山を15:00に家の者にお願いしてあったが、あいにく携帯電話は忘れる、鉈との鋸、地図、コンパスと、肝心なものをすべて忘れてきたので、連絡のつけようがない。しかし、山頂直下の木道部分はすべて露出済であり、何とか植生保護ロープを設置したかった。
ロープの鉄筋棒を打ち付けていると、単独行者が別木道を歩いてすれ違った。たぶん、先行者だと思われ、桜曽根から登ってきたようである。あるいは、ムジナ沢橋袂に車が停車してあったので、その登山者であろうか。
 木道テラスも老朽化が著しく、使用の際は注意が必要であろう。

 
 


 そそくさと下山準備を開始し、六十里へ向けて下る。
ネズモチ平まで1時間半ほどのアルバイトでかなり足が疲労しているのを感じ、私もシロもペースが遅い。
ムジナ沢ガッチ以遠の岸壁ではシラネアオイが群落で咲いており、岩場にはハクサンイチゲらしき花も見られた。

 
 
 鬼が面山から浅草岳を望む

前岳分岐から、南岳まではほぼ雪は無かったが、前岳からムジナ沢にかけての暗部に近いヘツリ箇所で、雪が残っており、そこは少し注意が必要であろうか。しかし、あと数日もすればさほど危険はないであろう。
南岳直下には100mほど雪が残っていたが、その後は夏道で、吹き峠分岐手前でトータル300mの雪が残っていた。
夏道の前後に赤テープを結ぶ。
吹き峠分岐からマイクロ中継局間もいくらは残雪があり、少々目印を行う。
 マイクロ中継局から県境分岐まではほぼ雪は無し。しかし、そこからの六十里までの間にいくつもの小沢がありデブリとなってかなり雪が残っていた。この部分は来週になっても雪は残るため、滑り止めやピッケルなどの用具は持参した方が無難であろうか。
慣れている人であれば、長靴でも(スパイク付きやそれに近いもの)キックステップしながらトラバースは可能であろう。

目印付けや、作業などをはさんだため、行程的には随分と掛ってしまったが、歩いた距離も長くかなり疲労してしまった。
以下は、大まかなコースタイムと、自然観察記録である。
左沢ゲート300m先7:30 アスファルト終点(下の清水沢)8:10  ネズモチ平大駐車場8:50  ネズモチ平登山口9:05
ブナ曽根(岩場のところ)10:05〜10:15  浅草岳眺め(浅草岳の全容が眺められる開けた場所)10:34
前岳分岐10:57  浅草岳11:15  ロープ設置作業開始11:32  作業終了出発12:15  ムジナ沢ガッチ12:55
村杉沢ガッチ(北岳)13:25  鬼が面山13:50〜13:55  南岳14:20  マイクロ中継局14:58  県境15:20  六十里15:45

聞こえた野鳥→クロジ・キビタキ・ウグイス・オオルリ・コルリ・メボソムシクイ・カケス・ウソ
みられた花→カタクリ・ミツバオウレン・ツバメオモト・エチゴキジムシロ・ムラサキヤシオ・オオカメノキ・タムシバ・シラネアオイ・ホンシャク         ナゲ・アズマシャクナゲ・ハクサンイチゲ・ユキツバキ・ツボスミレ・オオバキスミレ・ナエバキスミレなど・

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